注文住宅を建てる時の完成までの流れ・期間・費用について解説

注文住宅は、土地探しから業者選び、設計プランや設備の決定など、自分たちでやらなければならないことが多く、時間がかかりやすいです。

その分、自由度が高いため自分たちの理想のマイホームを手に入れやすいため、注文住宅で家を建てたい人は多いです。

そこで、今回は注文住宅を建てる場合の完成までの流れや、完成までどのくらいの期間がかかるかについて解説しています。

これから注文住宅を建てる予定の方は、完成までにどんな準備が必要なのかを確認しておくようにしましょう。

注文住宅とは?

注文住宅とは?

注文住宅とは、購入・所有している土地に、間取りや設備などを自由に決めて建てる家のことです。

0から全て自分たちで設計して家を建てられるので、非常に自由度が高い点が注文住宅の大きな特徴です。

注文住宅を建てるメリット・デメリットを紹介します。

注文住宅を建てるメリット

まず、注文住宅を建てることのメリットには以下のような点が考えられます。

  • 設計やデザインの自由度が高いので理想の家を建てやすい
  • 家の建材・構造もとことんこだわることができる
  • 建築中の現場を見ることができる
  • 予算も自分たちで調整できる
  • 資産価値が下がりにくい
  • 将来増築やリフォームにも対応がしやすい

設計やデザインの自由度が高いため、自分たちの理想のマイホームが建てやすいです。また、建築中の現場にも足を運んで、工事の進捗具合を確認して気になるところがあれば現場の職人や担当の設計士にも聞けるので、安心して工事を任せられるでしょう。

注文住宅を建てるデメリット

続いて、注文住宅を建てる場合のデメリットです。

  • こだわりすぎると費用が高くなりやすい
  • 決定しなければならないことが多いので完成まで時間がかかる
  • 完成した家をイメージしにくい

注文住宅では、自分たちの理想にとことんこだわった住宅を建てられます。しかし、こだわればこだわった分だけ費用が高くなりやすいです。どこかで妥協したり、予算を自分たちで調整しなければならないため、何を優先するかなど家族で話し合って決めておくと良いでしょう。

また、実際に完成したイメージは図面上でしか確認できないため、どんな家が建つのかは完成した時にしかわかりません。ただ、最近では3Dパースでイメージ画像を見せてくれる工務店やハウスメーカーも多いです。しっかりと完成イメージを見たい方は、パースを見せてくれる業者に依頼するのもおすすめです。

注文住宅を建てる時の完成までの流れと期間

注文住宅を建てる時の完成までの流れと期間

注文住宅を建てる場合、完成までに6〜15ヶ月ほどかかります。完成までの大まかな流れを解説していきます。

情報収集・資金計画

注文住宅を建てるにあたって情報収集・資金計画をします。

まずは、どんな家を建てたいか、どんな家に暮らしたいのかを家族で話し合ってイメージを固めてから情報収集をスタートさせましょう。土地探しからしなければならない場合は、どのエリアで探すのか、通勤・通学時間はどのくらいが良いか、周辺にどんな施設があって欲しいかなど、細かいことまで家族の希望を聞き出していきます。

土地の要望とともに、家の外観や間取り・設備などについても話し合っていきましょう。どんな外観が良いのか、間取りや設備などイメージがなかなかできない場合はインターネットを活用しましょう。SNSや工務店・ハウスメーカーの施工事例などから画像を収集していくと、具体的なイメージができます。

前もってイメージを固めておくことで、住宅会社との打ち合わせもスムーズに進めていくことができるので、しっかりと情報収集していくことは大切です。資金計画を立てる際は、毎月どのくらいの返済額であれば負担がかからないのかを考えて見ると良いでしょう。頭金にどのくらいかけるのか、両親からの援助はあるのか、夫婦でペアローンを組むのかどうかなどによっても購入できる住宅の価格が変わってきます。また、住宅ローンのシミュレーションができるサイトがインターネット上にもいくつかあるので、それらを活用して見るのもおすすめです。

情報収集と資金計画で大体期間の目安は1〜3ヶ月程度です。

土地探し・住宅会社選び

土地探し・住宅会社選び

家の大体のイメージが固まってきたら、設計・施工を依頼する住宅会社選びと土地探しに移ります。住む土地から探さなければならない人は、まず土地探しから始めていきます。自分たちで不動産会社の情報を確認し、家族で決めた条件から合う土地を探していきましょう。気になる土地があったら、実際に現地へ赴いて周辺環境を確認し、購入を決めたら不動産へ申し込みをします。

上記のように土地探しは自分たちでもできますが、住宅会社選びの際に「土地を探している」ことを一緒に伝えておくのも良いでしょう。住宅会社は地域の不動産業者の独自の情報を持っていることが多いので、理想に近い土地が見つかる可能性が高くなります。また、土地と一緒に家のプランも提案してくれるのでよりスムーズに打ち合わせを進められます。

土地が決まったら「買付証明書」を提出して、土地の売主に購入の意思表示をし仮押さえをしましょう。注文住宅で住宅会社選びをする場合、一般的にはモデルハウスや住宅展示場に足を運んで探すことが多いです。インターネットで調べて気になる会社の資料を集めたり、住宅雑誌などを読み、候補の会社が絞れたら展示場へ行ってみると良いでしょう。住宅展示場では見学だけでなく不明点を営業担当に聞いて、その時の対応の様子もしっかりと観察しておくようにしましょう。

質問した内容に対して的確な返答をしてくれるかどうかも住宅会社選びのポイントの1つです。

土地探しと住宅会社選びは大体3〜12ヶ月程度かかってきます。なかなか理想に近い土地が見つからないと、これ以上かかってしまう場合もあります。

土地と住宅会社の決定・注文住宅のプランニング・住宅ローン仮審査

設計・施工をお願いする住宅会社が決まって住む土地も決まったら、実際にどんな家を立てるのか、プランニングしていきます。注文住宅は0から自分たちで決めていくため、間取りや設備・外観など打ち合わせしていく内容は多いです。情報収集の際に、自分たちで話し合った内容をしっかりと住宅会社に伝えることで、プランニングもよりスムーズに進められます。

住宅会社には言葉だけでなく、画像なども一緒に見せることで自分たちがどんなイメージをもっているのかをより共有しやすくなります。

プランが決まったら、住宅会社に仮見積もりを出してもらって、出してもらった金額で住宅ローンの仮審査を受けます

土地売買契約・住宅会社との本契約・住宅ローン本審査申し込み

仮審査・つなぎ融資の審査承認が降りたら、次に土地の売買契約・住宅会社との工事請負契約書を交わして本契約へと進んでいきます。

本契約時には契約金と印紙代を支払うため現金が必要です。土地の売買契約の際には、重要事項説明書に基づいて土地の説明が行われ、売買契約を締結します。工事請負契約が締結されたら、住宅ローンの本審査を受けます。本審査で審査承認が下りたら、金融機関との金銭消費貸借契約書を交わします。この時にも印紙代・登記費用などの諸費用が発生するため現金の用意が必要です。

また、金銭消費貸借契約書を交わしたら、土地代の支払いを行い、土地の名義変更へと進んでいきます。

住宅ローンの本審査には約1週間程度かかりますが、自営業などによる経営状況の確認や年収に対して借入金額が大きいなどの理由により1ヶ月程度かかる場合もあります。

仕様など細かい部分の打ち合わせ・住宅設備の決定

契約時の間取りを元に、設備などの細かい部分の打ち合わせを行っていきます。

キッチンやユニットバスなどの設備の細かい仕様や色味などはショールームに行って実物やサンプルを見ながら決定していきます。壁紙や床の色もサンプルを見ながら決め、コンセントやスイッチ・照明の種類もこの時に打ち合わせしていくことが必要です。住み始めてから後悔しないように、動線を見ながら必要な仕様を細かい部分までしっかりと設計士・建築士と話し合って決めていきましょう

打ち合わせの目安は大体3ヶ月程度です。

外構の打ち合わせ

続いて、玄関周りや駐車場・フェンスなどの工事を行う外構工事の打ち合わせを外構業者とともに行っていきます。

契約する住宅会社によっては、建築前のタイミングで打ち合わせを行うところもあれば、棟上げの後に現場で行う会社もあります。外構を検討する際は、外観デザインや色に合わせて選ぶのも大切ですが、お手入れのしやすさなども考慮してデザインを決定していくのも良いでしょう。

工事の開始

全ての打ち合わせが終わったら、工事へと進んでいきます。工事は全ての工程を終えて引き渡しまでだいたい4〜6ヶ月程度かかってきます。

着工準備

まずは、実際に土地を建てる前に地盤調査を行います。

選んだ土地が軟弱な地盤なのかどうかによっては、地盤改良工事が必要になってきます。住宅会社によっては、ローン本審査に提出する見積書に地盤改良工事の予算も含めて審査を行っていることもあります。どのくらいかかるのか目安の費用は前もって確認しておくようにしましょう。

地盤調査は1日かけて行います。

その後、地鎮祭(じちんさい)で神主に工事の無事を祈願してもらい、近隣への挨拶回りもしていきましょう。地鎮祭を終えたら、地盤調査の結果を元に必要であれば地盤改良工事を行い、軟弱な地盤を強化する工事をします。

基礎工事

地盤工事完了後、建物内に建物が建つ正確な位置を示す「地縄張り」を行い、その次に「遣り方(やりかた)」を行います。

遣り方とは、地縄を張った50cmほど外側に杭を打ち込んで板を貼っていく作業のことで、この後に行われる基礎工事の基準となる工程です。遣り方が終わったら、基礎工事の開始です。

約1ヶ月程度の工程で、その間には以下のような作業が行われます。

根切り・地業・捨てコンクリート建物の基礎を地盤下に作るための工程
配筋工事鉄筋を組み立ていく工程
この時に第三者機関による配筋検査が行われる
生コンクリート打設コンクリートを型枠に流して固めていく工程
内外部給排水工事家で使う給排水の配管工事
土台敷き・足場組み土台組み立て足場を組んでいく工程

上記の工程を終えて、建方(たてかた)工事への準備が完了します。

建方(たてかた)工事

建方工事とは、工場で加工された木材を家の形に組み立てていく作業のことです。構造材の組み立てから上棟式までは1〜2週間程度かかります。

土台の木材に柱を立ち上げて、梁を渡して母屋を組み立てていき、耐震補強のための体力壁を設置していき、1・2階の床板を貼って屋根まで組み立てていきます。その後、屋根裏となる棟木に地鎮祭でいただいたお札を張り、お施主様の希望によって上棟式を開催します。上棟後には耐力壁や構造材をつなぐ金具をボルトで止めて固定していきます。

仕上(しあげ)工事

仕上工事では以下のような工程が進められていきます。

屋根工事構造用合板・透湿防水シートの施工、バルコニー施工を行う
サッシ設置工事窓のサッシの設置
中間検査第三者に間による外装下地検査
電気工事石膏ボードをつける前の工事、お施主様と共に現場での最終確認
断熱工事壁や屋根部分の内側に隙間なく断熱材を貼っていく作業
床下地工事床下に断熱材を張り、フローリングの下に貼る構造用合板を貼っていく工事
外壁工事サイディングを貼っていく工事

これらの仕上げ工事の工程は約2〜3週間かけて行います。

内装仕上げ工事

続いて、建物の内装を仕上げていきます。大工さんによる建具や押入れ、階段などの造作工事とともに、内装屋さんや電気工事士なども工程に加わります。

クロス貼りお施主様が決定した壁紙を貼っていく
床・フローリング・タイル貼り床の下地材となる構造用合板の上に貼っていく作業
造作工事・建具設置棚・押入れ・階段や手すりなどの造作工事を大工さんの手によって行われる
足場外し階段が完成したら足場を外す
照明工事・電気の調整電気工事士による最終調整や照明器具・エアコンなどの設置、配電盤の設置が行われる
その他設備の施工ユニットバスやシステムキッチン、洗面台、トイレ、換気システムなどの取り付けを行い、内装仕上げ工事の完了
外構工事駐車場やフェンスの設置植栽やアプローチの施工などを行う

これらの内装仕上げ工事の工程には約1ヶ月かかってきます。

完成

建物が完成したら、竣工検査を受けて物件の引き渡しへと移ります。ここまで終えると、残り1〜2週間程度で入居が可能です。引き渡しでは、住宅会社によるセレモニーが行われることもあります。そして、玄関の鍵が工事用の物からお施主様専用の鍵に変更されて、引き渡しの完了です。

その後引っ越しを終えたら改めて近隣へのご挨拶へ回ると、その後のご近所付き合いもスムーズに進められるでしょう。

注文住宅の完成までで予定よりも長引いてしまう原因

注文住宅の完成までで予定よりも長引いてしまう原因

完成までの流れと大体かかる期間の目安を紹介しましたが、この通りに進まない場合もあります。特に時間がかかりやすい工程は以下の2つです。

  • 土地探し
  • 設計プラン・設備の決定

なぜ時間がかかるのか、時間がかかりすぎないようにするポイントを紹介します。

土地探しに時間がかかってしまった

土地探しをしていると、気に入った土地がなかなか決まらなかったり、迷っている間に他の人に購入されてしまうこともあります。希望の土地が見つからずに土地探しで時間がかかってしまう人は多いです。

土地探しから家づくりを始めなければならない人は、前もって土地探しの期限を決めておくと良いでしょう。

設計プラン・設備決めに時間がかかってしまった

注文住宅では間取りや設備も0から自分たちの理想通りに考えることができます。しかし、こだわりすぎると打ち合わせの回数も増えて、決定までに多くの時間がかかってしまいます。時間をかけすぎてこだわりすぎると、結果的に予算をオーバーする場合も多いです。

前もって自分たちの家にはどんなことにこだわりたいのかや、こだわるポイントの優先順位などを話し合うようにしましょう。そしてその要望を住宅会社に伝えるようにすることで、打ち合わせをスムーズに進められます。

まとめ

注文住宅を建てる時の完成までの流れ・期間・費用について解説まとめ

注文住宅を建てる場合の完成までの流れを解説しました。注文住宅は自由度が高く、自分たちの理想を叶えられますが、こだわればこだわるほど完成までの時間もかかります。しっかりと流れを把握し、いつまでに入居したいかなどのスケジュールを立てた上で、どのくらい時間をかけて家づくりをするかを決めておくと良いでしょう。

どの部分にこだわりたいかなど、家族と話し合って優先順位もつけておくとよりスムーズに家づくりの話し合いが進められます。

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茨城県つくば市をを拠点にデザイン注文住宅など
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