小上がりの和室で後悔しないための設計ポイントと対策

小上がり和室は、日本の伝統的な空間を現代風にアレンジした、魅力的な空間です。
しかし、その魅力の裏には、設計や施工における落とし穴も潜んでいます。
今回は、小上がり和室を計画する際に後悔しないための設計ポイントと、よくある後悔ポイントとその対策について解説します。

小上がり和室の設計ポイント

小上がりの高さは生活スタイルに合わせて決める

小上がりの高さは、使用する人の年齢や生活スタイルによって最適な高さが異なります。
例えば、高齢者が使用する場合は、低い方が安全性が高く、昇降の負担も軽減できます。
一方で、小さなお子さんやペットがいる家庭では、段差による転倒リスクを考慮する必要があります。
また、畳や床材の種類によっても高さを調整する必要がある場合もあります。
これらの要素を総合的に考慮し、生活スタイルに最適な高さを決定することが重要です。
例えば、車椅子を使用する可能性がある場合は、車椅子の乗り入れが可能な高さに設定する必要があります。
また、将来的な介護を考慮して、低い高さにすることも選択肢の一つです。

収納の有無は事前にしっかりと検討する

小上がり下に収納を設けるかどうかは、空間の使い勝手や収納量に大きく影響します。
収納スペースを確保することで、和室をより広く、すっきりとした印象にできますが、施工費用やメンテナンス性にも影響します。
収納の種類やサイズ、アクセス方法などを事前に計画し、必要十分な収納容量を確保することが重要です。
例えば、布団収納を目的とする場合、布団のサイズや枚数を考慮した上で、収納スペースの寸法を決める必要があります。
また、収納内部の湿気対策として、通気口を設けるなどの工夫も必要となるでしょう。

和室の広さと小上がりのサイズバランスを考える

小上がりの大きさは、和室全体の広さとバランスよく配置することが大切です。
小上がりを大きくしすぎると、和室が狭く感じられたり、圧迫感を与えたりする可能性があります。
逆に、小さすぎると存在感が薄れてしまい、小上がりを設置する意味が薄れてしまうでしょう。
和室の広さに合わせた最適なサイズを検討し、全体のバランスを考慮した設計にすることが重要です。
具体的なサイズ例として、6畳の和室であれば、小上がりは2畳程度がバランスが良いでしょう。
しかし、これはあくまで目安であり、実際の配置や用途によって調整が必要です。

素材選びは耐久性とメンテナンス性を考慮する

小上がり和室の素材選びは、耐久性とメンテナンス性を考慮することが重要です。
畳、フローリング、無垢材など、様々な素材がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば、畳は自然素材で温かみがあり、リラックス効果がありますが、定期的なメンテナンスが必要です。
フローリングは耐久性が高く、お手入れが簡単ですが、自然素材に比べると温かみを感じにくい場合があります。
素材の特性を理解し、ライフスタイルや予算に合わせて最適な素材を選ぶことが大切です。
また、素材の耐久性だけでなく、傷つきやすさや汚れやすさなども考慮する必要があります。

小上がり和室後悔ポイントと対策は?

段差による転倒リスクを軽減するには?

小上がりは段差があるため、転倒リスクが常に存在します。
特に高齢者や小さなお子さん、ペットがいる家庭では、転倒事故を防ぐための対策が不可欠です。
手すりの設置、滑りにくい素材の採用、適切な照明の確保など、様々な対策が考えられます。
また、段差が目立たないよう、色の工夫や、段差を緩やかにする工夫も効果的です。
具体的には、手すりの高さや材質、滑り止めマットの種類などを、使用者の年齢や身体能力に合わせて選択する必要があります。

掃除のしやすさを考慮した設計にするには?

小上がりの下は、掃除がしにくい場所になりがちです。
掃除ロボットを使用する場合は、ロボットの進入可能な高さや幅を確保する必要があります。
また、小上がりの下は、定期的な清掃のためにアクセスしやすいように設計することが重要です。
掃除のしやすさを考慮した設計にすることで、日々の掃除の手間を軽減することができます。
例えば、小上がりの下部に引き出し式の収納を設けることで、掃除がしやすくなります。
また、掃除しやすい素材を選ぶことも重要です。

照明計画で後悔しないためには?

小上がり和室は、陰影が生まれやすい空間です。
そのため、適切な照明計画を立てることが重要です。
全体を明るく照らす間接照明と、読書灯などのポイント照明を組み合わせることで、快適な空間を作ることができます。
また、自然光を効果的に取り入れることも重要です。
適切な照明計画によって、空間の雰囲気をより豊かに演出することができます。
具体的な照明計画としては、天井照明、壁掛け照明、フロアスタンドなどを組み合わせることで、様々なシーンに対応できる照明環境を実現できます。

将来的な生活変化にどう対応するか?

人生のステージによって、生活スタイルは変化します。
将来的な生活変化を考慮し、柔軟に対応できる設計にすることが大切です。
例えば、高齢になった際に車椅子を使用する可能性を考慮したり、子供の成長に合わせて間取りを変更できる設計にするなど、様々な工夫が考えられます。
将来を見据えた設計をすることで、長く快適に住み続けることができるでしょう。
具体的には、将来的なリフォームを容易に行えるように、壁や床の構造を工夫することも重要です。

まとめ

小上がり和室は、魅力的な空間ですが、設計段階での考慮不足は、後々の後悔につながる可能性があります。
この記事で解説した設計ポイントと後悔ポイント、そしてその対策を参考に、快適で安全な小上がり和室を設計・施工してください。
生活スタイルや家族構成、将来的な生活変化を踏まえ、細部までこだわった設計をすることで、長く愛せる空間を実現できるでしょう。

投稿者プロフィール

can wood株式会社 広報部
can wood株式会社 広報部
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